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Glasbake アドマグ スモーキーベア

Posted on 2013年8月3日 | 4 Comments

グラスベイクのアドバタイジングマグから、「スモーキーベア」(Smokey Bear)。
2012年2月に海外オークションで購入しました。

グラスベイクのアイテムを手にしたのは、こちらが初めて。
グラスベイクは、1917年にマッキーグラスカンパニーによって生み出されたミルクガラスブランドだ。
マッキー社は、1853年創業のガラスメーカーで、1930年代にミルクガラスを初めて製造し、ジェードカラーのディナーウェアシリーズを生み出した。
マッキー社は、同時代のジャネット・グラス・カンパニーと競い合いながら、フレンチアイボリー、セビル・イエロー、プードゥレ・ブルー、オパールホワイト、スコキー・グリーンなど豊富なカラーバリアントのミルクガラス製品を製造した。
後の1951年に、サッチャーグラスマニュファクチュアリングカンパニーにマッキー社は買収され、マッキー社のグラスベイクブランドは、サッチャーグラス社のマッキー部門へ引き継がれた。
その後、1961年にサッチャーグラス社のマッキー部門は、ジャネット社に売却され、マッキーの名前は消滅し、ジャネット社傘下でグラスベイクブランドの製造が続けられる。
そして1983年に工場が閉鎖され、66年間に渡って製造されてきたグラスベイクブランドは終了した。

Glasbake Smokey The Bear Mug


Glasbake Smokey The Bear Mug 1

Smokey Bear(スモーキーベア)は、森林火災の危険性を人々に呼びかける目的で生み出された、米国森林局(the United States Forest Service)のマスコットだ。
「Smokey the Bear」や「Smokey」と呼ばれることが多いようだ。
ラジオやテレビ、雑誌、絵本など、さまざまなメディアでスモーキーベアは活躍し、1944年の誕生から現在まで、森林火災・林野火災の予防を呼びかけ続けている。

スモーキーベアは、クマを擬人化したキャラクターだが、ディズニーのプーさんや、日本のリラックマなどとは一線を画する、マッチョで男らしいビジュアルだ。
分厚い胸板に、ジーンズを履いて、スコップを持ち、「SMOKEY」と書かれた黄色い帽子をかぶっている。
2頭の小熊たちとともに、黄色いジープに乗って、林野の見回りをしているようだ。
強くたくまい、頼れる男のイメージである。

Glasbake Smokey The Bear Mug 2

マグには、"Help Prevent Forest Fires"(森林火災を防ぐのを助けてください)というメッセージがプリントされている。

1944年8月9日は、スモーキーベアがデビューした記念日だと言われている。
森林火災予防の広告キャンペーンによって、バケツから水を注ぎ、たき火を消すスモーキーベアを描かれ、"Smokey Says – Care Will Prevent 9 out of 10 Forest Fires!"(10の森林火災のうち、9を防止出来ます)というスローガンを提案したのだ。
"Smokey Bear"という名前は、「煙のような」「煙る」「すすけた」といった意味の形容詞"smoky"を、もじっている。

そして、1944年から米国森林局員だったRudy Wendelin(本名Rudolph Andreas Michael Wendelin)が、スモーキーベア・キャンペーンの絵を描くようになる。
彼は、1973年に引退するまで、数百ものスモーキーベアを描き、スモーキーベアの「世話人」と言われていたらしい。
Rudy Wendelinが2000年に亡くなった現在でも、彼の描いたスモーキーベアは、子どもから大人まで多くの人々に愛されている。


1944年のデビュー以降、スモーキーベア・キャンペーンのスローガンは、時代とともに少しずつ変化している。
1947年に広告協議会(Ad Council)によって、"Remember... Only YOU Can Prevent Forest Fires"(忘れないでください...あなただけが森林火災を防止出来ます)に変化する。
1985年のスモーキーが真正面を向いて、こちらを指差し、"ONLY YOU"と大文字で書かれたポスターは、第一次大戦中に使われたイギリス陸軍の募兵ポスター(キッチナーの募兵ポスター)と、その模倣であるアンクル・サムを使ったアメリカ軍の第一次大戦から第二次大戦中の募兵ポスターのもじりで、なかなか面白いデザインだと思う。

2001年4月から現在は、"Only You Can Prevent Wildfires"(あなただけが林野火災を防止出来ます)というスローガンが使われている。
森林火災、山火事のイメージが強い"forest fires"から、草原のような場所でも火災の危険があることを示すため、"wildfires"という言葉に置き換わったらしい。
広告協議会によると、スモーキーベアと森林火災防止のメッセージは、アメリカの95%もの大人たちと、77%の子どもたちが認識していると言う。

Glasbake Smokey The Bear Mug 3

マグには、小熊たちがキャンプファイヤーのたき火を消している様子がプリントされている。
スモーキーの助手なのか、一方は水の入ったバケツを持ち、もう一方はスコップを持ち、とてもかわいいよね!

1950年~1976年に、生きているスモーキーベアと呼ばれ、人々から親しまれた小熊がいた。
ニューメキシコ州のキャピタン山脈に位置するリンカーン国有林で、1950年春に起こった森林火災では、17,000エーカー(69平方キロメートル)もの森林が焼失した。
この森林火災から救出された小熊は、足を火傷していたことから"Hotfoot Teddy"と呼ばれていたが、後に"Smokey"と正式に呼ばれるようになる。
小熊のスモーキーは、森林火災防止や野生生物保護のシンボルとして、全国のメディアに取り上げられ、たちまち有名になった。
その後、小熊のスモーキーは、ワシントンD.C.の国立動物園に引き取られ、1976年に亡くなるまで、国立動物園で26年間暮らした。
スモーキーの遺骨は、生まれ故郷のキャピタン山脈に設立されたスモーキーベア歴史公園に埋葬されている。

Glasbake Smokey The Bear Mug 4

こちらのマグの刻印は、「HEAT-RESISTANT, Glasbake, 61」と記されている。
グラスベイクのスモーキーベアマグには、刻印が無いタイプも存在するが、こちらはちゃんと刻印がある。
ジャネット社傘下の時代には刻印に「J」が付いていると言われているので、こちらはジャネット時代より前のサッチャーグラス社傘下の時代、1950年代~1960年頃に製造されたのではないか。


ちなみに、スモーキーベアが誕生した1944年と言えば、まだ第二次世界大戦中であり、6月には連合国軍によるノルマンディー上陸作戦が行われ、日本軍が全滅するサイパンの戦い、そしてマリアナ沖海戦があり、10月には悲惨を極めたレイテ島の戦いが始まる。
戦時中に、クマをマスコットにした森林火災防止キャンペーンを展開していたとは、なんとも牧歌的に思えるが、実はこの森林火災防止キャンペーンは、日本の真珠湾攻撃に端を発している。
1941年12月7日の真珠湾攻撃から、1942年6月まで、日本海軍は艦船によるアメリカ本土砲撃作戦を行った。
1942年4月に、カリフォルニア州のサンタバーバラ沖で、日本海軍の潜水艦は、エルウッド石油製油所を砲撃した。
この砲撃作戦は、アメリカ政府と国民に大きな動揺を与えたと言われている。
サンタバーバラ郡にはロスパドレス国有林があり、焼夷弾によって森林火災が起きる恐れがあった。
したがって、森林火災防止は国家の重要な問題と考えられ、米国森林局は、戦時広告評議会と全国州林業協会と協同で、森林火災防止キャンペーンを展開したのである。

当時のポスターは戦時広告評議会によって作られ、"Forest Fires Aid the Enemy"(森林火災は敵を助ける)、 "Our Carelessness, Their Secret Weapon"(我々の不注意、彼らの秘密兵器)という、非常に戦時色の濃いスローガンだった。
1942年8月に、ウォルト・ディズニーによるアニメ映画「バンビ」が公開される。
ディズニーは、森林火災防止キャンペーンのアイコンとして、彼の著作物を使うことを許可し、バンビを使った森林火災防止のポスターは成功した。
しかし、バンビの使用は1年間だけの契約であったため、森林火災防止の新たなアイコンを生み出す必要があった。
そして1944年8月に誕生したキャラクターが、スモーキーベアであり、スモーキーベアを使った森林火災防止キャンペーンは、米国史上で最も長く続いている公共の広告キャンペーンである。



現在のスモーキーベアのテレビCMは、スモーキーが3DCGのおかげで、よりたくましく、ふさふさした毛並みになっているね~。
"9 out of 10 wildfires are caused by humans."(10の林野火災のうち、9は人為的な原因により起こる)というメッセージを呼びかけている。


★Smokey Bear(スモーキーベア)公式サイト



Glasbake Smokey The Bear Mug 5

グラスベイクのマグは、ファイヤーキングのマグよりも大きいので、「ペンシルバニア州兵マグ」と比較してみた。
グラスベイクのマグは、容量が9.5オンス(約300ミリリットル)。
ファイヤーキングのスタッキングマグは、容量が8オンス(約260ミリリットル)なので、グラスベイクのマグの方が一回り以上も大きいわけだ。
グラスベイクのマグは、コーヒーよりもスープが合う気がするね。



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★使ってみた

Food with Glasbake 1

Comments:4

  1. こんばんは(^^)

    スモーキーベア、良いですねー!
    小熊達が可愛いです(〃▽〃)
    masatoさんは、本当にレアなものをたくさん手にされていますよね~☆
    いつも、欲しくなってしまいます(≧▽≦)←なかなか手に出来るものじゃないですけど!

    こういう背景があったんですね。
    そういうのを知ると、より愛着が出ますね。
    コーヒーよりもスープ、確かにそうかもです!(〃▽〃)b

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    1. nyancousagiさん、いつもコメントありがとうございます!

      スモーキーベアはマッチョで男らしい感じですが、小熊たちはかわいいですよね^^
      この小熊たちは、スモーキーの助手なのか、それとも息子なのか、想像がふくらみます。
      1960年代の広告では、スモーキーのガールフレンドらしきクマ嬢が登場していて、スモーキーに似た、たくましいというか、ぽっちゃりした感じの女の子でしたよ。
      スモーキーを主人公にした絵本やコミックが多数出版されているので、いろいろ物語がありそうですよね♪

      スモーキーベアマグのレア度は、『ファイヤーキングパーフェクトブック』だと星三つになっていましたね。
      こちらの落札価格は、19.99ドルでした。
      グラスベイクのアイテムは、お手頃価格で手に入るので、うれしいですね!

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  2. こんにちは♪

    スモーキーベアのご紹介、お待ちしておりましたよぉ〜!!

    よくいるキャラのように、可愛いだけとか癒されるとかだけではなく
    ちゃんと立派にお仕事をされているクマさんなんですね〜
    戦時中の時代背景などもmasatoさんはしっかり調べていらっしゃるから
    読む側としても本当にお勉強になります。
    本当にスモーキーベアが存在したというお話しにもビックリ!!
    それとディズニーのバンビのお話しも(^_~)☆

    私もご縁があったら、このスモーキーベアのアドマグをゲットしたいなぁ〜と
    思っているのですが、
    masatoさんのご説明を聞いた後だと、きっと実際に手にした時の感動が
    もっと大きいだろうなぁ〜って思います(^_^)

    そうそう!!グラスベイクのマグって大きいですよね!!
    確かにスープがよくお似合いです♪
    コーンスープかしら??めっちゃ美味しそう〜(笑)

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    返信
    1. レオねねさん、いつもコメントありがとうございます!

      レオねねさんは、以前からスモーキーベアマグをチェックされているとのことでしたね。
      スモーキーベアの公式サイトに掲載されている、キャンペーン・ヒストリーを真面目に読みまして、今回の紹介文を書きました。
      スモーキーベアの歴史について、ここまで詳しく書いた日本語資料は、こちらが初めてではないかと自負しております(笑)
      少しでも、レオねねさんの参考になれば、とてもうれしいです^^

      実在したスモーキーベアの物語は、なかなか感動しますよね~!
      ちなみに、小熊のスモーキーは、動物園で立派に成長し、"Goldie Bear"と呼ばれる雌熊とカップルになったようです。
      さらに、1971年にリンカーンの森から保護された幼熊が、スモーキーの暮らす動物園に引き取られ、リトル・スモーキーと呼ばれるようになりました。
      後の1975年に、スモーキーが生きているマスコットの役割から正式に引退し、リトル・スモーキーは「スモーキー2世」の称号を授けられたとのことです。
      リトル・スモーキーは、1990年に亡くなったということで、長生きしましたね。

      森林火災防止キャンペーンが戦時中に始まったということは、書くかどうか迷いましたよ。
      キャンペーンヒストリーを読んでいて、まさかWorld War IIとか、Japanese planes attacked Pearl Harborといった内容が出てくるとは思いもよらなかったので、大変驚きました。
      1940年代のキャンペーンポスターには、邪悪な顔の日本兵とドイツ兵が描かれていて、もろに戦時プロパガンダ広告ですね。
      戦後から1950年代になると、スモーキーベアが活躍する広告になり、アーカイブを見ていて楽しいですよ♪

      レオねねさんにも、スモーキーベアマグとの良い出会いがありますように★

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